お客様にて、 WiFi無線を使い、 あるセンサーで取得した画像データを試作機から300m離れたPCへ飛ばす実験をしていましたが、通信が成立しない問題が発生していました。さらに、お客様によるエンドユーザー様へのデモンストレーション日まで数日しかない状況で解決に協力いただけないかと相談を受けました。


当社がかかわっていない製品であったことで、状態が全くわからないため、問題の試作装置を持参いただき、不具合内容をおさらいしながら問題箇所を切り分けていきました。すると飛ばしたい画像データは、20メガバイト程で、伝送速度は160Mbps以上必要でしたが、お客様にて選定したWiFiモジュールの伝送速度は50Mbps程度の仕様であることがわかり、仕様を超えているため通信できないという結論に至りました。

原因が特定できたので、エンドユーザ―様へ通信デモンストレーション日までに何をすべきかを議論して、WiFiモジュールとアンテナを再選定する、そしてデモ前に通信テストを実施することにしました。時間のない中、以下条件で製品を特定、何とか2日で入手できたことで環境は整いました、いよいよ通信テストです。


1.WiFiモジュール
 伝達速度は160Mbps以上であること

2.アンテナ
 小型で可能な限り 利得がよいこと

3.その他
 上記1、2共に2日で入手可能であること

実際は、多摩川の土手に行き、障害物のない直線距離で通信テストをした結果、想定の300mを超えて500m以上の通信成立を確認できました。

その後、お客様からは、デモンストレーションが成功したことで、次のステップへ進められることとなったと報告を受けています。